いいことアルカも食と健康

2018年1月 1日

医食同源~食事のキホン~

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はじめまして。アルカ調剤管理栄養士です。皆さんは「医食同源」という言葉の意味をご存知でしょうか?その意味を辞書で引いてみると・・・

 

『医食同源』

薬と食べ物の源(ミナモト)はひとつ。病気と食生活は密接な関係があるということ   

※三省堂国語辞典より

 

そう!つまり食べることは、医療そのもの。健康に繋がる大切なことなのです。アルカ調剤の「食と健康」では、これから皆さまの健康を食事からサポートする「おいしい処方箋」をお届けいたします。初回となる今回は、健康的な食生活の基本についてお伝えします。

1. 多様化する食生活

コンビニ弁当や外食、インスタント食品等が身近になり、海外からの食材も多く輸入されている現代の食生活は、昔とは比べ物にならないくらい多様化しています。

「今日はパスタが食べたいな。」「ランチに中華バイキングに行こう!」などなど。選択肢が増え、何を食べようかワクワクすることは食事の楽しみのひとつですよね。しかしその一方で、塩分の摂りすぎ・脂質の摂りすぎ・野菜の摂取不足など、多くの食生活の問題点が生じていることも事実です。

厚生労働省が3年ごとに実施している「患者調査」によると、平成23年度の糖尿病患者数は270万人ですが、3年後の平成26年度調査では3166千人と46万人も増加しています。糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病の患者数が増えてきているという背景には、現代の多様化した食生活が大きく関わっているといわれています。

 

【増加する生活習慣病の患者数】(単位:千人)

平成23年 10月 平成26年 10月
糖尿病 2700 3166
脂質異常症 1886 2062
高血圧症 9067 10108

※ 平成23年度、平成26年度 厚生労働省「患者調査」より抜粋

2. 合言葉は一汁三菜

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健康的な食生活を実現するために、食べてはいけない!!というものは基本的にありません。大事なのは量とバランスです。専門的に言えば、たんぱく質(P)・脂質(F)・炭水化物(C)のバランスがPFC=15:25:60になることが理想です。・・・でも、これって実際に活用するのは難しいですし、分かりにくいですよね。管理栄養士の私だって、夕食の献立を考えるときに、ここまで厳密に計算なんてしていません。

意識しているのは、主食に主菜と副菜と汁物が揃った、いわゆる"一汁三菜"。つまり基本的な日本食の組み合わせにするということです。たったこれだけで、理想的な食事バランスに近づけることが出来ます。和食だけに限らず、もちろん洋食・中華のときも一汁三菜を意識してみてください。

 

『主食』

米・めん・パンなどで、これら炭水化物は人が生きていくうえで欠かせないエネルギー源となります。

『主菜』

肉や魚、卵や大豆製品などを使ったいわゆるメインおかずです。良質なたんぱく質源は人間の体を作るもとになります。

『副菜』

野菜などを使ったおかずです。主食と主菜に不足しがちなビタミン・ミネラル・食物繊維を補うためのものです。

『汁物』

早食いを防ぎ、食事にめりはりを与えます。通常は、味噌汁やすまし汁、スープなどが当てはまりますが、減塩が推奨されている現代では、お茶や水で代用することも必要です。

 

3.自分の体重を知る

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体重は自分の身体を知る、身近な指標です。日ごろから自分の体重を意識することが健康管理には大切なことです。健康診断の結果を見てみると、身長・体重の下にBMI(ビーエムアイ)が記載されていますよね。BMIは、体重と身長で求めることができ、いわゆる肥満指数を表します。

【BMIの求め方】

体重(kg) ÷ 身長(m)÷ 身長(m)

 

【肥満度分類】

BMI <18.5 18.5≦~<25 25≦~<30 30≦~<35 35≦~<40 40≦
低体重 普通体重 肥満度1 肥満度2 肥満度3 肥満度4


BMI22前後が普通体重で、BMI25以上が肥満です。BMIが25以上の方は、減量の必要があるかもしれません。減量にチャレンジする場合は1か月に0.5~2kg減までのペースで行うことがリバウンドしないコツです。またBMIと合わせて、自身の体格に適正とされる標準体重も確認しておきましょう。

 

【標準体重の求め方】

身長(m)× 身長(m)× 22

体重コントロールは健康の基本。毎日体重を測り、記録することもオススメです。(※ 適切なBMIは年齢や病状などによって異なる場合があるので、あくまで参考として活用してください。)

4.楽しむことを忘れずに

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食事は生きる為、食欲を満たす為という意味を持ちますが、それだけではありません。食事を共にすることで人との距離が近づいたり、おいしいスイーツを食べるだけで幸せな気分になったり、行列のできるラーメン屋さんに行きたいなどの意欲は日々の活力にだってなります。ぜひ皆さんも、食事を楽しむことを忘れずに、健康的な食生活への基本を実践してみてください。

今回の担当は、管理栄養士 横山でした。

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