いいことアルカも食と健康

2022年1月 7日

こんな時こそ温まろう~生姜の秘密~

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未知の感染症である新型コロナウイルス。これにより私たちの生活は一変しました。

 

次から次へと変異株が出現し、2年が経った今も尚、世界中に甚大なる影響を及ぼしています。アメリカでは1日の感染者数の週平均が24万人(20211227日時点)を超え、過去最多の感染者数となった20201月の25万人に迫る勢いです。フランスやイタリアなどのヨーロッパの国々でも変異株による感染再拡大が広がっており、感染者数は増え続けています。

 

 

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そんな中、気になるニュースを目にしました。

 

日本の理化学研究所の研究チームが、白血球の型「HLA-A24」を持つ人が、いわゆる風邪の原因となる季節性のコロナウイルスにかかり免疫細胞を保有すると、この免疫細胞が新型コロナウイルスに感染した細胞を攻撃し、新型コロナウイルスによる重症化を予防するという内容の研究結果を発表したのです。研究チームによると、日本人の約60%がこのA24型の白血球を持ち、それに比べアメリカやヨーロッパでこの白血球を持つ人は1~20%程度だといいます。海外の国々と比べ、感染者数や死者数が少ないとされている日本。これが日本人特有のファクターXのひとつではないかと注目を集めています。

 

   

ワクチンや経口治療薬の開発はもちろん、このような研究をされている方々には本当に頭が下がる思いです。私も管理栄養士として何か有益な情報を・・と考え、今回は身体を温め免疫力を高めてくれる、これからの季節にぴったり!「生姜」の活用法をご紹介したいと思います。

1. 生姜に隠された秘密!生姜の効果とは?

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寒い季節やゾクッとする風邪の引き初めには生姜がいい!そんな話を聞いたことはありませんか?昔の人たちは、草木や鉱物など自然にある様々なものを試し、効果を実感し、そして活用してきました。生姜もそのひとつ。

生姜の代表的な栄養素として、ビタミンB1、B2、Cなどがあげられます。しかし豊富に含まれている・・・とまでは言えません。生姜がもつ様々な効果効能の秘密は、フィトケミカルと呼ばれる植物由来の化学物質にあるのです。

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フィトケミカルとは、植物が外敵や紫外線などから身を守るために自ら作った天然の機能性成分のことで、植物の色素や香り、辛味、苦味などがそれにあたります。フィトケミカルには強い抗酸化作用があり、病気の原因となる活性酸素を打ち消してくれるので生活習慣病の予防などに効果があるとされ、近年注目が集まっています。トマトに含まれるリコピンや、大豆のイソフラボン、緑茶のカテキンなどもフィトケミカルの一種です。

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生姜の特出すべきフィトケミカルは、辛み成分であるジンゲロールショウガオールです。ジンゲロールは特に生の生姜に多く含まれていて、ショウガオールジンゲロールが加熱や乾燥されることによって増加します。

 

 


 

【ジンゲロールの効果】

殺菌作用

お寿司に添えられているガリ。本来は、冷蔵技術が発達していない頃に生の魚による食中毒を予防する目的で用いられていました。まさに生姜の殺菌効果を利用した先人の知恵ですね。

 

免疫の調整作用

免疫細胞の一つである白血球を増やしてくれるので、免疫力のアップに効果があります。ジンゲロールには免疫力を高めるだけでなく、免疫反応を整える効果もあり、過剰な免疫反応で引き起こされるアレルギーや炎症を抑えてくれます。花粉症やぜんそくの予防に効果があります。

 

発汗作用

身体の表面を温めることにより発汗を促進。汗をかいた後は体にこもった熱が外に逃げ体温が下がるので、生の生姜夏バテ予防に最適です。

 


 

【ショウガオールの効果】

冷え解消

冷え性には断然ショウガオール!血流を促進させて代謝が上がります。体を芯から温めたいなら、スープや生姜湯など熱を加えショウガオールを増やしたものがオススメです。

 

免疫力アップ

免疫力は体温が上がることでもアップします。免疫細胞が正常に働く温度は約36.5℃。女性は平熱が35℃台という低体温の方が多くなっているので、特にオススメ。体を温めながら免疫力をアップさせ、ウイルスに負けない体づくりをしていきましょう。

 

痛みを和らげる

痛みを強める原因物質であるプロスタグランジンの作用を弱める効果があり、生理痛や片頭痛の症状も和らげてくれるとされています。

 

 

このように生姜には、ジンゲロール・ショウガオールというフィトケミカルがもたらす効果効能がいっぱいなんです!病気そのものを治すものではありませんが、病気にならないための土台作りや病気になった後の回復をサポートしてくれます。

2. 生姜を取り入れよう!スパイスチャイ!

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生姜と言えば、生姜焼きなどのメニューが思い浮かぶかもしれません。しかし、今回オススメする生姜の活用法はちょっと変わり種?!チャイです!

 

チャイとは温かいミルクでお茶を煮出したインド式の甘いミルクティーのこと。厳密に言うとチャイには様々な種類がありますが、シナモン、ジンジャーなどのスパイスが入ったスパイスチャイ(マサラチャイ)が有名です。

そう!スパイスのジンジャーとして生姜が入ったチャイ体を温めるには最適の一品です。これからの寒い季節に、ほっとするひと時を与えてくれます。スパイスと言ってもほのかに香りが溶け込んでいて、初心者の方でもとても飲みやすくなっています。最近ではチャイは日本でも人気があり、人気コーヒーショップや喫茶店ではチャイやチャイラテがメニューに並ぶようになっているので、ぜひこの機会にお試しになってください。

 

ちなみに・・・アルカドラッグで取り扱いのあるこちらの商品

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「ブレンディ®」 スティック チャイティーオレでは手軽にチャイを楽しむことができます。

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ケースがスティックスタンドになるので、会社のロッカーや給湯室にコンパクトに置くことができます。余談ですが、スティックひとつひとつに書かれているメッセージが毎回心に響く!!癒しのひと時をぜひお手に取ってみてください♪

 

3.意外と簡単!ジンジャーチャイの作り方

続いては、ちょっと本格的なジンジャーチャイの作り方をご紹介します。

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【材料(1人分)】

水     100ml

牛乳    100ml

紅茶のティーバッグ  1個

生姜    5g   

砂糖  小さじ1

 

 

【作り方】

  1. 鍋に水と薄切りにした生姜を入れ加熱する。1~2分沸騰させ生姜の香りをしっかり出す。
  2. ティーパックを入れて紅茶を煮出す。
  3. 牛乳と砂糖を加え、沸騰しないように加熱する。
  4. カップに茶こしでこしながら注ぐ。お好みでシナモンパウダーをかけてもGOOD!

生姜が効いているので、後味はスッキリ!しっかり甘めにした方が美味しいです♪

4.ジンジャーだけじゃない!チャイのスパイス

ジンジャー以外にもチャイに用いられるスパイスは多数あります。その中でも代表的なスパイスを3つご紹介します。より本格的なチャイにチャレンジしたい方は参考にしてみてください。

 


 

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シナモン

シナモンはアップルパイやドーナツなどのお菓子類に使われることが多く、独特な甘い香りが特徴です。抗菌・防腐効果があり、古代エジプトではなんとミイラづくりにはシナモンが使われていたそうです。食欲不振や胃痛、胃腸のもたれを改善する芳香性健胃薬としての効果もあり、多くの胃腸薬に利用されています。体の冷えを改善し、血の巡りを良くするので、冷え性や関節痛・下痢・生理痛などの痛みにも効果が期待できるとされています。

 

シナモンが香るチャイは異国の雰囲気を感じさせ、本格的なチャイには欠かせません。

 

 


 

  

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カルダモン

高級品として取引されていたカルダモン。スパイスの女王と評されるように、香り高くどこか高貴な印象を与えてくれる爽やかさが特徴です。胆汁、唾液、胃酸の分泌を促し、消化を助ける働きをします。その爽やかな香りとカルダモンが持つ抗菌作用で古くから口臭予防に用いられてきました。

 

本場インドではチャイは食後に楽しむお茶。とても理にかなった効果とタイミング!

 

 


 

 

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クローブ

肉の臭みを消してくれるので、シチューやカレーなどに用いられます。甘い香りとピリッとした刺激が特徴。体を温める作用があり、冷えからくる腹痛や消化不良、下痢などに効果があります。

 

バニラのような甘い香りがチャイに奥深さをプラス!

 


このようにジンジャー以外にも、色々な効果が期待できるスパイスがチャイには使われているんです。生姜活用の選択肢にチャイ!意外とアリです!

料理に利用するより簡単なので、チャイでぜひスパイスを取り入れてみてください!

 

5.まとめ

今回は体を温め免疫力のアップに効果がある生姜の活用法をご紹介しました!!

以前とは全く違う生活の形ではありますが、食べることは全てのエネルギー源であり、健康の一丁目一番地であることに変わりはありません。生姜パワーで元気にそして健康に過ごしていきましょう!

 

気が付けば、待ちゆく人が皆マスクをしている光景も、外出時に消毒用アルコールを持ち歩くことにもすっかり慣れてしまいましたね。でもいつか、いつかきっと!大切な人たちと気軽に集まり、顔を合わせて囲む食卓。何気ない日常が戻ってくることを心より祈っています。

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コラム・レシピ作成  管理栄養士 YH

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