いいことアルカも食と健康

2018年2月 1日

鬼は外~福は内~!節分のはなし

1470782_s (1).jpg

ハロウィンやクリスマス、近年はちょっとオシャレ(?!)なイベントに注目が集まっていますが、2月の"節分"もなかなか興味深いものです。節分とはその字の通り「季節を分ける」という意味を持ち、季節が変わる節目を指します。2月の節分翌日は"立春"となり、つまり暦上では冬から春に季節が移り変わります。本来は、立夏・立秋・立冬の前日もれっきとした"節分"なのですが、立春は旧暦の新年にあたるので、いわゆる大晦日となる2月の節分は新しく始まる1年を前に、邪気(鬼)をマメ(魔滅)で追い払うものとして、特に重んじられてきたのだそうです。

「鬼は外~福は内~!」

ぜひ皆さんも、大きな声で豆を撒き、新たな気持で春を迎えてみませんか?

1. 福豆の正体

839826_s (1).jpg

節分に欠かせない「福豆」と呼ばれる豆。歳の数だけ食べることで、1年間無病息災で過ごせるようにと願いをかけます。福豆、その正体は煎った大豆(煎豆)です。大豆は、味噌・納豆・醤油などの保存食にも加工され、「畑の肉」といわれるほど栄養価が高く、今も昔も日本人の食生活には欠かせないスーパーフードです。昔の人々はきっと、そんな大豆の力を感じ、無病息災を願う思いを福豆に込めてきたのかも知れませんね。

2. 大豆の栄養パワー

2196060_s (1).jpg

大豆が「畑の肉」と言われる所以は、大豆に肉と同じくらい豊富に含まれているたんぱく質です。肉などの動物性のたんぱく質は、食べるときにコレステロールやカロリーを気にしてしまいますが、植物性たんぱく質の大豆はヘルシーで、コレステロールは含まれていません。むしろ、大豆のたんぱく質には血中コレステロール値を下げる働きがあるので、コレステロールが気になる方には積極的に食べて頂きたい食品です。

 

大豆と牛肉の栄養成分比較表(100g当たり)

大 豆(国産 黄大豆 乾)

牛 肉(和牛 サーロイン 脂身つき)

エネルギー 422kcal 498kcal
たんぱく質 33.8g 11.7g
脂質 19.7g 47.5g
カルシウム 180mg 3mg
コレステロール 0mg 86mg
食物繊維 17.9g 0mg
6.8mg 0.9mg

※日本食品表示成分表2015年版(七訂)より

その他にも、大豆にはカルシウムや鉄分といったミネラルが豊富です。鉄分は、ほうれん草の約2倍も含まれています。また、便秘を解消する食物繊維、糖質や脂質のエネルギー変換を助けるビタミンB群、美肌の効果をもたらすビタミンEもたっぷりなので、ダイエット中の方や美容を気にする女性にもオススメです。

3.大豆の七変化

3645707_s (1).jpg

大豆は煎ってそのまま食べてもよし、炊いてひじきの煮物に入れてもよし。豆腐や納豆、おからにきな粉・・・・・。その七変化は多岐にわたります。中でも私のお気に入り大豆製品はきな粉!!大豆製品の中でもきな粉は大豆イソフラボンが特に豊富です。女性は年齢を重ねるごとにホルモンの分泌に変化が生じ、女性特有の不調を引き起こすようになりますが、大豆イソフラボンは女性ホルモンに似た働きをするので、このような不調を感じている女性にとっては心強い味方となります。「でも、きな粉ってお正月のお餅でしか利用しないなぁ~」なんて方もいるかもしれません。そんな方へオススメしたいレシピがこちら!

  


◇◇ きな粉ミルク ◇◇

1.スプーン1杯強のきな粉をカップに入れる。

2.だまにならないよう、牛乳を少量ずつ加え混ぜる。


 

たったこれだけ!ホットでも楽しめます。お好みで甘みを足しても美味しいですが、そのままでも素朴な甘みを感じることができる簡単レシピです。ちなみに、大豆製品を食べる目安としては12が理想です。コレステロールや女性特有の不調などが気になる方は、ぜひ大豆製品を使った料理を食卓にプラスしてみてください。

4.大豆のパワーを最大限利用するために

3835077_s (1).jpg

大豆イソフラボンが注目されてきた近年の研究では、大豆を食べて高い効果を得られる人と、そうでない人がいることが分かってきました。なんと、日本人女性の約50%が大豆(大豆イソフラボン)の効果を最大限に利用できていないのだそうです。若い女性になるとその数はさらに増え、約70~80%にも及びます。せっかく大豆製品をいっぱい食べているのに、大豆(大豆イソフラボン)の効果を最大限に利用できていないなんて、もったいないですよね。

自分はどちらなのだろう?ちょっと気になってしまった方には、郵送型の尿検査キット「ソイチェック」という商品がオススメです。大豆を食べた翌日の尿を検査することで、大豆(大豆イソフラボン)が体内で有効活用されているのかを判断することができます。ネットなどで購入できるので、興味がある方はぜひ試してみてはいかかでしょうか。

 

 

 

matome.png

暦の上では春とはいえ、まだまだ厳しい寒さが続きます。大豆パワーを味方にして、元気な春をお迎えください。今回の担当は 管理栄養士 横山でした。

トップに戻る