いいことアルカも食と健康

2022年3月 1日

これから旬を迎える魚介類

こんには、アルカ栄養士のKです。

   

みなさんは今が旬のおいしい魚介類をご存知でしょうか。今回は春を迎え、脂がのって絶好の食べごろな魚介類についてお話したいと思います。

1.旬の魚介類とは

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一般的に、魚は産卵前が最もおいしくなると言われています。その理由は、産卵するために魚が栄養をたくさん蓄えているからです。また、うまみ成分が多くなるのは、子孫を残すためにアミノ酸、グリコーゲン、脂質を溜め込むからです。

    

産卵期には、魚が沿岸に寄って来ることが多く、獲りやすくなるため、旬の魚は漁獲量が多くなります。

2.高たんぱくな鰆

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鰆は、高たんぱく質ビタミンも多く、特にビタミンB群やビタミンDが豊富に含まれています。

ビタミンB群3大栄養素(炭水化物、脂質、たんぱく質)の代謝を助ける働きがあり、神経の働きを正常に保つため、疲労回復に役立ちます。    

ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける働きがあり、骨への沈着をサポートし、丈夫な骨や歯を作ります。

他にも、DHAEPAが豊富に含まれています。DHAは脳の神経細胞を活性化し、老化抑制や認知症を予防します。EPAは血液をさらさらにし、血栓を予防する効果があります。

       

また、鰆は成長により名前を変える魚で、50㎝程度までを「サゴチ」、50㎝~60㎝mまでを「ヤナギ」それ以上を「サワラ」と呼びます。形は、頭が小さく薄く細長い体形で銀白色の斑点列があるのが特徴です。

       

おいしい鰆を選ぶコツは、身に透明感があり、背の青い斑点が鮮やかなものです。鰆は他の魚と異なり、頭や胴よりも尾のほうがおいしいと言われています。

3. 亜鉛が豊富な牡蠣

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牡蠣には多くの種類のビタミン、ミネラルが含まれていますが、なかでも亜鉛を多く含んでいます。亜鉛は味蕾(舌にある味覚を感じる器官)の新陳代謝に関与するため、味覚障害予防に効果的です。

        

また、牡蠣に含まれるはビタミンCと組み合わせることで吸収が良くなります。肝機能の調整や疲労回復に効果的なタウリンの損失を防いでくれるので、レモン汁をかけて食べるのがおすすめです。

      

おいしい牡蠣を選ぶコツは、身が厚く貝柱が大きく、淡いクリーム色をしたものです。

4.ミネラルが豊富なアサリ

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アサリにはカルシウム、カリウム、亜鉛、鉄などのミネラルが多く含まれています。貝類の中でも特にビタミンB12の含有量が多いとされています。

   

ビタミンB12は赤血球を作るために欠かせない栄養素で、貧血予防に効果的です。水溶性ビタミンのため、調理すると煮汁などに成分が溶け出てしまいます。そのためスープなど、煮汁ごと食べられる料理にすることがおすすめです。

   

カリウムは細胞内の水分量を調整したり、筋肉の働きをコントロールしたり、血圧を安定させる効果があります。

   

おいしいアサリを選ぶコツは、殻の模様が鮮明で、つやがあり、口をかたく閉じているものです。

3月から潮干狩りのシーズンが始まります。砂浜へおいしい貝類をとりに行かれてみてはいかがでしょうか。

  

5.カルシウムが豊富なイカナゴ

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イカナゴにはビタミンB群、ビタミンD、カルシウム、鉄が多く含まれています。

  

骨ごと食べる魚なのでカルシウムをたくさん摂ることができます。カルシウムは骨や歯を形成していますが、血液などにも一定の濃度が含まれています。また筋肉や神経の働きを正常に保ちます。

  

兵庫県の名産「イカナゴの釘煮」

いかなごの釘煮は、生鮮イカナゴの稚魚を醤油、砂糖、味醂、生姜などで煮詰めた調味加工品です。1930年代(昭和の初め頃)に、兵庫県神戸市垂区で作られたのが発祥とされています。イカナゴ解禁の春になると、阪神間~東播磨の地域では各家庭でイカナゴの釘煮を作り、親戚や知人に季節の便りとして贈ります。

6.まとめ

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今回は「これから旬を迎える魚介類」をテーマに食材や栄養についてご紹介しました。

   

旬の魚介類は脂がのっておいしいものが多く、栄養価も高いので、買い物に行かれた際は、ぜひお手にとってみてくださいね。

   

  

参考文献:「魚百選」金田禎之 本の泉社

47都道府県・魚食文化百科」成瀬宇平 丸善出版

「あたらしい栄養学」吉田企世子 松田早苗 高橋書店

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