春は変化の季節!春の体調不良を予防しよう!
こんにちは。アルカ管理栄養士のSです。
本格的に暖かくなり、桜の見ごろが近づいてきましたね。
今月から入学や就職に伴う新生活が始まる方も多いのではないでしょうか?
春は気象の変化や環境の変化など変化の多い季節なので、体調を崩しやすいです。
予防と対策を行い春の体調不良を未然に防ぎましょう!
1. 自律神経とは
皆さんはこの季節になると、なんとなく体がだるい、やる気が出ない、眠くなる、イライラするといった春の体調不良を経験したことが一度はあるのではないでしょうか?
このような症状は自律神経の乱れによって引き起こされています。
自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の2つの神経から成り立ち、私たちの体の働きを調節してくれています。
交感神経 【緊張】 |
日中の活動しているときに働きます 心身を活発にする神経です |
副交感神経 【リラックス】 |
安静時や夜の睡眠時に働きます 心身を回復させる神経です |
この2つの神経がバランスを取り合うことで心身の調子が保たれています。
自律神経は自分の意思でコントロールすることができず、2つの神経のバランスが乱れると様々な体調不良を感じてきます。
2. 春の体調不良の原因
それでは春の体調不良にはどのような原因があるのでしょうか。
〇気象の変化
春は日々の寒暖差とともに、低気圧と高気圧の入れ替わりが頻繁に起こる気圧変動の大きい季節です。気温や気圧の変化に対応するために自律神経が働き体の調節をしています。
寒暖差に対応するために交感神経が働き、たくさんエネルギーを消費します。そのため、体の疲れやだるさを感じやすくなります。
また、気圧の変動が頻繁に起こるため、一時的に自律神経のコントロールがうまくいかなくなります。低気圧の影響により血中酸素濃度が下がり眠気を感じやすくなります。
〇環境の変化
新年度を迎え、進学や就職、転勤など身の回りの環境が大きく変化する季節です。
新しい環境についていけない、人間関係がうまくいかない、新しい環境が自分の思い描いていた理想と異なるなど不安を感じることで、心身にストレスを与えます。
適度なストレスは集中力を高める良い効果もありますが、過度なストレスは自律神経を乱す原因になり腹痛や下痢が起こりやすくなります。
〇花粉症
春は、スギやヒノキなどの花粉が多くなる季節です。
体に入ってきた花粉を取り除こうとすることで免疫機能が過剰に働き、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状が起こります。
ほかにも、体がだるい、熱っぽい、眠気、イライラする、皮膚のかゆみ、集中力が低下するといった全身症状を伴うこともあります。
3. 予防
自律神経を整えることが春の体調不良の予防に繋がります。
生活習慣を改善することで自律神経を整えることもできるので、できることから始めてみましょう。
〇バランスの良い食事
1日3食バランスの良い食事を心がけましょう。ゆっくりよく噛んで食事をすることで副交感神経が働きます。副交感神経が働くことで、腸内環境を整え、太りにくく、疲れにくい体にしてくれる効果があります。
また、1日3食をできるだけ決まった時間に摂取することで生活習慣を整えやすくなります。
〇暑さ・寒さ対策
春は寒暖差が激しいため脱ぎ着しやすい衣類などで温度調節ができるようにしましょう。
服装で温度調節をすることで自律神経の過度な働きを抑えることができます。
〇質の良い睡眠
睡眠は疲労回復に重要な役割を果たし、睡眠不足は自律神経の乱れにつながります。
強い光を浴びると交感神経が活性化してしまうため、寝る前のパソコンやスマホは控えましょう。
照明を暗くしたり、アロマや音楽を使うなど、五感を心地よく刺激することで副交感神経が働きます。
〇入浴でリラックス
シャワーだけでなく湯船に浸かるようにしましょう。
就寝1時間前くらいに39~40℃のぬるめのお湯に15分程度浸かることがおすすめです。体の内側からポカポカと温まり、眠りにつきやすくなります。
また湯船に浸かることで緊張がほぐれ、副交感神経が働きます。
〇運動
体を動かすこともストレス解消の1つになります。ウォーキングやサイクリングなど、長くゆっくりできる有酸素運動がおすすめです。
運動をすることで自律神経のバランスを整えるセロトニンの分泌が促進されます。
4. 自律神経を整える食事のポイント
春の体調不良を予防するため、食事の際に心がけたいポイントについてご紹介します。
〇必要な栄養素
たんぱく質 |
自律神経の原料となります。心身のパフォーマンスを上げるために必要です。 肉や魚、卵などの動物性食品に含まれる良質なたんぱく質を積極的に摂取しましょう。 |
ビタミンB群 |
自律神経を安定させる栄養素です。また、エネルギー代謝を高めて疲労感を解消してくれます。特に、ビタミンB6はイライラや精神を落ち着かせる働きがあります。 豚肉、レバー、マグロ、カツオ、納豆などに多く含まれています。 |
ビタミンC |
たんぱく質の代謝を助けてくれる栄養素です。抗酸化作用があり、ストレスにより消費されやすいです。 キウイやイチゴなどの果物、ブロッコリーやキャベツなどの野菜に多く含まれています。 |
ビタミンE |
自律神経の働きを整えてくれる栄養素です。抗酸化作用があり、体の脂質の酸化を防いで細胞の健康維持を助けます。 ナッツ類、かぼちゃ、アボカドなどに多く含まれています。 |
カルシウム |
交感神経の興奮を抑えてくれる栄養素です。不足すると精神的に不安定になり、イライラして自律神経を乱してしまいます。 牛乳やチーズなどの乳製品、豆腐や納豆などの大豆製品、しらすなどの小魚に多く含まれています。 |
〇朝食をしっかり食べましょう
食事制限や、朝忙しくて時間がないなどの理由で朝食を抜く人もいますが、朝食はしっかり食べるように心がけましょう。朝食を食べることで腸が刺激されて体内時計が整います。さらに、寝ている間に下がった体温を上げ、自律神経を整えるのに大きな役割を果たします。また食事をする時間を作ることで心に余裕が生まれます。
〇寝る3時間前までに食事を終わらせましょう
食後3時間は消化吸収が盛んになります。食後すぐに寝てしまうと副交感神経が十分に働かず、交感神経が興奮したままなので睡眠の質が悪くなります。翌朝、目覚めた時も交感神経がスムーズに働かず、体がだるく頭がぼうっとしてしまいます。質の良い睡眠のためにも食事は寝る3時間前までに終わらせましょう。
〇おいしい、楽しい食事をしましょう
どんなに体に良い食事も、おいしくなければ食事をすることがストレスになってしまいます。
食欲がない時は無理にバランスの良い食事を摂取しようとせず、好きな物、おいしいと思うものをよく噛んで食べて食事を楽しみましょう。楽しんで食べることで消化器官がより良く働き、自律神経のバランスも安定して心身のパフォーマンスもアップします。
5. まとめ
いかがでしたでしょうか?
4月は気づかないうちに心身にストレスが加わり、自律神経が乱れやすくなります。
生活習慣を見直して予防と対策をしっかりと行うことで自律神経を整え、気持よく新生活を迎えられるようにしましょう。
参考文献:「自律神経を整える最高の食事術」 小林弘幸 株式会社 宝島社
「ぐっすり眠れる、美人になれる!読むお風呂の魔法」 小林麻利子 株式会社主婦の友社