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2022年10月 1日

知っておくと役に立つ!糖質の話

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こんにちは。管理栄養士のSです。                          

 

最近、スーパーやコンビニに行くと「糖質オフ」や「糖質ゼロ」と表記された商品をよく見かけるようになりました。「糖質制限」という言葉もよく使われています。 糖質は私たちの体にとって重要な役割を果たす栄養素なので、正しい知識を知っておくことが大切です。今回はそんな「糖質」についてのお話しをしたいと思います。

 

1. 糖質とは

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食べ物にはさまざまな栄養素が含まれています。中でも重要な栄養素が「糖質」「脂質」「たんぱく質」で、これらは三大栄養素と言われています。

糖質はでんぷんやオリゴ糖といったもので、ご飯やパン、麺などの主食、いも類、根菜類、果物、砂糖などに多く含まれており、脳や筋肉のエネルギー源として重要な役割を果たしています。

脂質は細胞膜やホルモンを構成する栄養素で油やバター、ナッツ類に多く含まれています。たんぱく質は臓器や筋肉、皮膚、毛髪、爪など、体をつくる原料となる栄養素で肉や魚、大豆製品、卵などに多く含まれています。

これらの働きから三大栄養素は私たちの体にとって欠かせない大切な栄養素であることが分かりますよね。

 

【糖質の特徴】

みなさんは疲れた時、甘いものが欲しくなることはありませんか?これは糖質を摂取することで体力の回復が早くなるという特徴を体が知っているからです。

糖質は体の中に入ると消化・分解されてブドウ糖となり、体のエネルギー源として供給されます。エネルギー源として使わなかった余分な糖は次の活動に備えて筋肉や肝臓に蓄えられます。

脂質やたんぱく質はゆっくりと消化・吸収されてエネルギーになりますが、糖質はスムーズに消化・吸収されて瞬時にエネルギー源になることができるのです。

エネルギー源や筋肉などの備蓄にも使われなかった余分な糖質は中性脂肪となって蓄積し、生活習慣病の原因となります。そのため菓子類や菓子パン、ジュースや清涼飲料水といった甘い飲み物の過剰摂取には注意が必要です。

  

2. 炭水化物と糖質の違い

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炭水化物と糖質の違いはご存知ですか?同じだと思っている方も多いのではないでしょうか。

炭水化物は糖質食物繊維を合わせたものをいいます。

このことから糖質は炭水化物の一部であるということが分かります。

 

炭水化物ダイエットや糖質制限ダイエットという言葉をよく耳にしますが炭水化物を制限するのと糖質を制限するのとでは意味が異なることを知っておきましょう。

 

3. 糖質の上手な摂り方

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糖質を上手く体に摂り入れるには食物繊維と一緒に摂取することが効果的です。

 

食物繊維は水溶性食物繊維不溶性食物繊維の2種類が存在します。

水溶性食物繊維は海藻類や果物、いも類に多く含まれており、食後の血糖値の上昇やブドウ糖の吸収を抑えて糖尿病などを予防・改善する働きがあります。

不溶性食物繊維は野菜やきのこ類、豆類に多く含まれており、腸の運動を促し、腸内環境を整える働きがあります。

これらの食物繊維と糖質を一緒に摂取することで糖の吸収を緩やかにし、腸内環境を整えて体への負担を軽減することがでます。

近年は食の欧米化に伴い、食物繊維の摂取量が減少傾向にあると言われているため、積極的に摂取しましょう。

 

4. 調味料は糖質が多い!?

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料理をする際に必須の調味料ですが実は糖質が多いものが多く存在します。 糖質が多い調味料と少ない調味料をまとめてみました。

 

○糖質の多い調味料

調味料 糖質量(大さじ1あたり)
砂糖 8.9g
みりん 7.8g
テンメンジャン 7.3g
お好み焼きソース 6.9g
中濃ソース 6.3g
みそ 6.7g
焼肉のたれ 5.7g
カレールウ 4.6g

 

○糖質の少ない調味料

調味料 糖質量(大さじ1あたり)
0g
バター 0g
マヨネーズ 0.4g
ゆずこしょう 0.5g
豆板醤 0.8g
薄口しょうゆ 1.0g
1.1g
濃口しょうゆ 1.4g
カレー粉 1.6g
ポン酢 1.9g

 

表の通り糖質が多いものと少ないものとでは差が大きいことが分かりますが糖質が少ない調味料も注意が必要です。

バターやマヨネーズは脂質が高く、塩や豆板醤、しょうゆは塩分が高くなっています。

糖質の過剰摂取は糖尿病のリスクを伴い、脂質や塩分の過剰摂取は脂質異常症や高血圧のリスクを伴います。調味料を使用する際は使い過ぎに注意して適量を心がけるようにしましょう。

 

5. 糖質ゼロは本当にゼロなの?

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「糖質オフ」「糖類ゼロ」「糖質ゼロ」という表記をよく見かけるようになりましたが、これらはそれぞれどのような定義があるのでしょうか。

 

「糖質オフ」は、糖質の含有量が比較する食品よりも少ないことをいいます。比較する食品よりも少ないというだけなので、糖質量が高いこともあります。

「糖類ゼロ」は、「ノンシュガー」と言われることもありますが、糖質の一部である糖類の含有量が食品100gあたり0.5g未満であるものをいいます。ショ糖やブドウ糖、乳糖、果糖といった糖類は少なくなっていますが、オリゴ糖などの糖質は含まれているということになります。

「糖質ゼロ」は、糖質の含有量が食品100gあたり0.5g未満であるものをいいます。「ゼロ」と記載がありますが0gではないということを覚えておきましょう。

 

このように似た言葉ではありますが、これらは少しずつ意味が異なります。

糖尿病などで糖質の摂取を制限しないといけない方もいらっしゃると思いますが、これらの食品ばかりに頼ってしまうとたんぱく質や脂質、ビタミンといった他の必要な栄養素も不足してしまうことがあります。摂り過ぎには十分に注意し、それぞれの意味をしっかりと理解した上で自分に合ったものをとり入れることが大切です。

 

6. まとめ

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今回は糖質についてお話ししましたがいかがでしたでしょうか。

糖質に限らず、栄養素はどれも過不足がないようバランスよく摂取することが重要です。

近年、さまざまダイエット方法が流行していますが、正しい知識を身につけたうえで自分の体に合った食生活を送るようにしましょう。

 

 

参考文献:

ゼロから知りたい!糖質の教科書(前川智 西東社)

食品学総論第2版(森田潤司、成田宏史 編 化学同人)

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