脱夏バテ!これからの暑い夏にそなえて
こんにちは。アルカ管理栄養士のIです。
6月に入りだんだんと気温が上がってきましたね。夏になると暑くて食欲がでないし、なんかすぐ疲れる、やる気もおきない...。
みなさんそれは夏バテかもしれません。
今年こそは夏バテから脱したい!夏バテに不安を感じている!
今回はそんな方に夏バテにならないための対策と、夏バテ解消の食事についてお話したいと思います。
1. 夏バテの原因
夏バテとは夏の暑さによって引き起こされる体調不調の総称です。
「食欲がない」「体がだるい」「疲れやすい」「やる気がでない」といった様々な症状があります。
夏バテの主な原因のひとつに自律神経である交感神経と副交感神経の乱れがあげられます。
自律神経は体温調節や消化活動などをコントロールし体の内部環境を保っています。
なので乱れてしまうと先ほどあげたような夏バテの症状があらわれます。
夏場は屋内外での温度の急激な変化や猛暑、強烈な紫外線、偏った食事による栄養不足など自律神経の乱れる原因がたくさんあふれています。
2.夏バテの対策法
【睡眠】
①朝は日の光を浴びる
日の光を浴びることで体内時計がリセットされ、活動状態になります。
朝になったらカーテンを開けて日の光を思い切り浴びましょう。
②寝る前はスマホやパソコンは避ける
寝る前に光を目にしていると睡眠ホルモンの分泌が抑えられ、覚醒してしまいます。
眠りが浅くなり疲れが残ってしまうので、少なくとも寝る1時間前からスマホ等の使用を控えましょう。
③寝る前の食事は控える
消化活動が活発な状態では寝ていても内蔵はしっかりと休めません。寝る3時間前には夕食を済ませましょう。
どうしても小腹がすいた時は消化に良い炭水化物を少量摂ると良いでしょう。
④睡眠環境を整える
ベットや枕は自分に合っていますか。寝室の温度や湿度は適正ですか。寝る場所は明るくありませんか。
睡眠環境を整えることで質の良い睡眠に繋がるので1度自分の睡眠環境を見直してみましょう。
【バランスの良い食事•水分補給】
①食事のバランスを意識する
ご飯やパンに多い炭水化物、肉や魚に多いたんぱく質、ビタミン・ミネラルが多い野菜や果物というように少しずつでも大丈夫なので色々なものを食べましょう。
暑さで冷たいものばかり食べていると胃腸の不調に繋がり、消化機能が落ちてしまうので気を付けましょう。
大葉やニンニクやねぎといった香味野菜、お酢やレモンや梅干しといった酸味、カレー粉や唐辛子やコショウといった香辛料を料理に使うと嗅覚や胃が刺激され食欲増進の効果があります。ぜひ活用してみましょう。
②水分補給はこまめに
夏は発汗によって水分やミネラルが喪失しています。のどが乾いてから飲む方も多いと思いますが、その時にはもう脱水は始まっています。
喉が渇く前にこまめに水分補給をすることを心がけましょう。
大量に発汗している時はミネラルであるナトリウムやカリウムも汗と共に失われているため、経口補水液などを用いて少量の塩分も摂るように意識しましょう。
アルカのドラッグストアにもおいてあるので立ち寄ってみてくださいね。
【温度管理】
外気温との温度差が5℃以上になると自律神経が乱れやすいと言われています。
冷房は室温が環境省の推奨している28℃程度になるように設定すると良いでしょう。
外出時は冷房の効きすぎで体が冷えないよう上着を羽織る、冷房の風向きを変えて直風を防ぐなど温度調節しましょう。
【運動】
適度な運動、とくに有酸素運動を行うことで自律神経が整います。朝や夕方など涼しい時間帯にジョギングやウォーキングをしたり、部屋でYouTubeを見ながら運動をするなど自分の出来るペースで無理のないように続けてみましょう。
このような運動習慣をつけることが難しい人はエレベーターやエスカレーターではなく階段を使ってみる、早起きして一駅分歩いてみる、いつもより早歩きしてみるなど日常で体を動かす場面を増やしてみてください。
適度な運動は食欲の増加や良質な睡眠にも繋がるので、運動習慣を取り入れて良い生活リズムを作りましょう。
3.夏バテ解消の食事
◎ビタミンB郡
ビタミンB1、B2は体の中でエネルギーを生み出すのに必要なビタミンです。ビタミンB1は疲労回復のビタミンとも呼ばれ、夏バテには効果的な栄養素です。
このビタミンは食事に含まれる糖質からエネルギーを生み出し、疲労物質を分解してくれます。
ビタミンB2は脂質からエネルギーを生み出し、皮膚や粘膜の健康を保ちます。
夏場はそうめんや冷やしうどんなどの麺類で食事を済ませてしまうことも多いのではないのでしょうか。
しかしこのビタミンが不足してしまうとご飯を食べても十分にエネルギーに変えることができず、だるさや疲労を感じるようになってしまいます。
水溶性で汗や尿として排出されるので摂りすぎを過度に心配する必要はありません。その分蓄積することも無いのでこまめに摂りましょう。
ビタミンB1はニンニクやニラ、玉ねぎに多く含まれるアリシンと摂ることでより吸収されやすくなるため、一緒に食べることをおすすめします。
【ビタミンB1の多い食材】
豚肉(特にヒレやもも)、枝豆、絹ごし豆腐、うなぎ、玄米、大豆、ごま、ライ麦パン、かつお節など
【ビタミンB2の多い食材】
豚レバー、うなぎ、ぶり、さわら、納豆、ほうれん草、卵、チーズ、魚肉ソーセージなど
◎ビタミンC
ビタミンCは皮膚および粘膜の維持、ストレス軽減、疲労回復などの効果があります。
暑さ、ストレス、睡眠不足などにより消費が高まるため、夏に不足しがちな栄養素のひとつです。
ミネラルである鉄の吸収を補助する働きもあるので積極的に摂りましょう。
【ビタミンCの多い食材】
キウイ、レモン、パプリカ、ブロッコリー、いちご、キャベツなど
◎クエン酸
クエン酸は体の中でエネルギーを生み出す過程では必要不可欠な物質です。
また疲労物質が増えるのを抑制したり、胃酸の働きを助けてくれるので疲労回復や食欲増進の効果もあります。
クエン酸はレモンや梅干しなどすっぱいものに多く含まれています。水に溶け出しやすく熱にも弱いのでそのまま食べるのがおすすめです。
レモンや梅干しを料理に加えると風味もさっぱりとして食欲がそそられるのではないでしょうか。
【クエン酸の多い食材】
梅干し、お酢、レモンなどの柑橘類
4. まとめ
今回は夏バテの対策と解消の食事を紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
夏バテは症状が様々で、悪化すると栄養不足や脱水症状を引き起こす可能性があり危険です。
ここ最近はコロナウイルスの規制が緩和されて、外出の頻度も増えていると思います。夏には花火やお祭り、海に夏フェスなど楽しい予定をたくさん控えている方も多いのではないでしょうか。
これから夏の暑さが本格的になっていきますが、夏バテ対策をしっかりして今年の夏も楽しく元気に乗り切りましょう。
参考文献
調理学 テキスト食物と栄養科学シリーズ / 安藤真美 【全集・双書】
基礎栄養学[本/雑誌] (健康・栄養科学シリーズ) / 柴田克己/編集 合田敏尚/編集 奥恒行/〔ほか〕執筆